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米国が準『戦時体制』へ|年次報告書/米中経済・安保調査委(USCC)

更新日:2023年1月30日


【政治・経済・軍事報道】 令和四年十一月十五日に「米中経済・安保調査委(USCC)」は、本年の『年次報告書』を米連邦議会へ提出した。超党派のUSCCは米議会の諮問委。その内容から実質的に米国(統領:ジョセフ・バイデン)は、来年より本格的に戦時体制の準備に取り掛かる



宣戦布告に準ずる報告書では「中共(総書記:習近平)の意思決定」「米中経済・通商関係」「米中安保・外交関係」「台湾」「香港」の五章に分けた。そして「より攻撃的な軍事的姿勢という課題に米国は直面するとの予測」に基づき、米議会が検討し得る対応として三十九の具体的な提言を示した。


先の中間選挙に於いて、米議会は下院を共和党が奪取。上院は非改選を含めて民主党が勝利したものの、改選三十五議席の内、共和党は二十議席を獲得。現・米国世論は共和党推し。米国防御の姿勢を強化していくものと見られている。


米・民主党政権は、日米戦争等を画策する戦争政党。米国の同盟国である日本は、戦時体制に向けて警戒レベルを上げる必要がある。


 

米中戦争

 現代戦争は「情報」「経済」「軍事」に分けられる。米中の情報戦・経済戦は既に始まっており、USCCは米議会と米統領へ、今回の報告書の中の『勧告』にて経済戦を強める事を求めている。昭和の日米戦争では米国の経済戦「禁輸」を以って、大日本帝国は自衛戦争を選択する事になった。 今回の対象は中国。当該勧告に於ける重要部分を報じる。

軍事戦争

Ⅰ.中共の意思決定

  1. 再調査・開発センタ創設の新法;中国等の重要なオープンソース資料を翻訳。一般利用可

  2. 非分類名簿の作成;中共幹部・組織/米「国家情報長官室」。≒「中国軍関係者名簿/国防省」

Ⅱ.米中経済・貿易関係

  1. 米統領の売却権;米統領は、特定の米国企業等に対し、中国での事業・資産・投資の売却を要求できる。米国と同盟国・同志国に対して中国が軍事力を行使、又は威嚇する場合に発動

  2. エネルギ封鎖;中国との軍事衝突が発生した場合、中国向けのエネルギ輸送の封鎖に関する「機密報告書(軍事的要件等)」を作成。特にマラッカ海峡/米国国防総省

Ⅲ.米中間の安保と外交関係

  1. インド洋戦略;インド洋地域に於ける中国との競合に配慮した米国の利益に関する戦略を提出。地域の同盟国・同志国を支援・促進。日豪を含む「インド太平洋地域」の米国の同盟国、インドを含む主要な防衛同志国、及びNATOの同盟国との協力を促進。当該地域のルールに基づく秩序を支援/米「国務長官」「国防長官」「国際開発庁長官」

  2. 中央アジア戦略(上海協力機構);中央アジアに於ける米国の利益につき、当該地域の重要な状況変化を考慮した戦略を提出/米政府

Ⅳ.台湾

  1. 常設の省庁間委員会;米議会は、中国の台湾攻撃・封鎖等に於いて、制裁等の為の「選択肢の策定」と「計画の作成」を担当する法案制定/米政府

  2. 機密報告書の作成;中国が台湾侵攻を試みた場合。現在と将来の軍事態勢・兵站・整備・維持の要件に関する機密報告書。インド太平洋領域/米「国防省」

  3. 複数年分の『国防費』を大幅に増加;台湾防衛に必要な相互運用性と補完性のある一連の能力を特定する為、米台の防衛当局者が合同で計画、及び台湾への追加資金を立法で米議会が約束




経済戦争

Ⅱ.米中経済・貿易関係

  1. 報復的な貿易措置;中国の経済的強制を受ける同盟国・同志国を支援する為、中国に対して報復的な貿易措置を課す権限を与える法律を検討すべき/米議会

  2. 最恵国待遇の停止;中国がWTO加盟の為に合意した条項を遵守していない場合、米議会は中国の最恵国待遇を直ちに停止する法案を検討すべき/米議会

  3. アクセス拒否の拡充(貿易上の取引制限リスト以外);安保上で制裁を受ける全団体等も、FRBの決裁システム等へのアクセスを拒否すべき/米政府

  4. 輸出許可;中国へ輸出する企業(安保対象の技術・ソフトウェア系)に、輸出承認に関する報告書を定期的に提出/米「国務省」

  5. 情報開示;中国政府系による米国特許出願人の情報開示を管理/米「特許商標庁」

  6. 中小企業の保護(一);既存の政府データを活用し、中小企業や産業が長期的に被害に遭っている中国製品を特定。新しくデータ収集/米「商務省」

  7. 知財保護;中共が米国の知財保護を弱体化(差止命令)させる事への対処法案を検討。米国のイノベーション支援は確保/米議会

  8. 助成・支援防御;研究・生産の助成法を制定する場合、中国が合法的なアクセスかを評価し、米国が中国を間接的に助成・支援する事を防ぐべき/米議会

  9. 産業監視;中国の補助金が、米国の雇用・生産にリスクを齎す産業を監視。年次報告書で公的に特定/米「通商代表部」

  10. 米統領の売却権;米統領は、特定の米国企業等に対し、中国での事業・資産・投資の売却を要求できる。米国と同盟国・同志国に対して中国が、軍事力を行使、又は威嚇する場合に発動

  11. 米国のサプライチェーン;主要なエネ技術・部品・材料に関する「年次報告書(中国の米サプライチェーン支配・操作)」の作成/米「エネルギ省」

  12. 経済安保弾力性局の設置;米サプライチェーン(半導体等)の弾力性と国内能力の堅牢性を確保。国内生産力の増/米政府

  13. B2G新法;議会定義の「重要な分野」につき、取引事業者の全階層を厳密開示に義務付け。三年以内(以後毎年)開示。非開示ならば資格剥奪/米議会

  14. インド太平洋経済枠組み(IPEF);加盟港へ、中国の「国家運輸・物流公共情報プラットフォーム」等の利用禁止を米政府が交渉。二年間の移行期間/米政府

  15. 中小企業保護(二);関連プログラムへ参加する米・中小企業のサプライチェーンの完全性を確保。中国依存を減らす為、「デュー・ディリジェンス(適正評価手続き)プログラム」を開発。特に、中国の「軍民融合プログラム」の関与企業からの投資を防ぐ/米「商務省」

  16. 医薬品;一年以内に(その後も)、中国調達の「医薬品有効成分」等の医薬品を特定。代替調達措置を開発。当該医薬品の国内生産、又は信頼できる国からの生産を最大化/米「食品医薬品局」

  17. 中国軍の関連企業の「全保有株式」を年次公開;米国企業、及び外資の米国子会社/米「財務省」

  18. 「商用オフザシェルフ」;中国からの当該調達の利用につき、包括的な公開報告書(主要兵器システム等)を発表/米政府

  19. 「ウイグル人強制労働防止法」違反;半期毎に公開報告書/米政府

  20. 米国の輸入依存度;海外調達への依存度を計算・評価。DB化/米「商務省」

Ⅲ.米中間の安保と外交関係

  1. 重要分野の中国企業のリスト作成;中国による不正利得の判明時、投資禁止。当該企業等へ「輸出ライセンス」を五年間継続的に拒否/米「通商代表部」「財務省」「商務省」

  2. 中国製の目録作成;州・地方政府が使用している中国製の「監視装置」「第一応答通信システム」「スマート・シティ・システム」の目録を作成/米「国土安保省」

  3. 重要インフラ新法;「システム上、重要なインフラ」の概念を成文化。連邦資金の受領者に対し、対サイバ攻撃の取組みを義務付け/米議会

  4. 中国系の金融取引の禁止;米国の個人・組織に対し、情報収集や知財窃盗に関与してきた中国企業への中国の投資等を禁止/米「財務長官」

  5. 南・中央アジア;当該地域に於ける中国の投融資のリスクを評価・軽減する為の研修を関係者へ提供/米「国際開発庁」、開発金融公社等

Ⅴ.香港

  1. 強制出国;香港人の米国への強制出国延期を更に延長/米政府

  2. 年次報告書の義務付け;香港でデータ業務を行う米国企業へ、香港政府・中国当局から当該データへのアクセスの要請等に関する「年次報告書」の提出を義務付ける法案を検討/米議会

  3. (情報戦);「香港政策法」に基づく年次報告書の要件に従い、香港でブロックされている全ウェブサイトの詳細なリストを記載。「情報の自由の制限」について文書化/米「国務長官」

  4. 外交特権の廃止;「香港人権及び脱民主主義法」に従い、「国際組織免除法」を改正し、「香港経済貿易事務所」を除外。当該事務所・職員が米国で享受している外交特権を廃止。撤回可能性は「一国二制度」への回帰等/米議会


 

画像:Recommendations to Congress/米中経済・安全保障調査委員会





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