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名目GDP・五百七十一.九兆円へ|第十六回『経済財政諮問会議』


【経済・財政報道】 岸田総理(丁酉)は、令和四年十二月二十二日に総理大臣官邸にて第十六回『経済財政諮問会議』を開催した。実質、日本最高の会議。


同五年度の日本経済は、実質GDPで一.五㌫程度(五百五十八.五兆円)、名目GDPで二.一㌫程度五百七十一.九兆円 )の成長を見込む。本年度は一.七㌫、一.八㌫の見込み。同日に『新経済・財政再生計画の改革工程表 二〇二二』を諮問会議として決定した。


五年度の「消費者物価(総合)」は一.七㌫程度の上昇率に抑える予定。名目GDPが上がらない限り、所得は上がらない(三面等価の原則/経済学)。先ずは「名目GDP成長率」が「物価上昇率」を上回らせる。さもなくば、国民負担は増し続ける。




<「経済あっての財政」を強調>



 岸田総理は「諮問会議に於いては、年明け以降、来年の骨太方針の策定等に向け、こうした分野に知見を持った有識者の方々にも参加頂く特別のセッションを開催し、中長期を見据えたマクロ経済運営の在り方、成長と分配の好循環の実現に向けた考え方、そして目指すべき経済社会構造の在り方、これらについて議論を深めて参ります。」と述べた。


五年度の経済財政運営の基本的態度には、以下を記した。


 経済財政運営に当たっては、経済の再生が最優先課題である。経済あっての財政であり、順番を間違えてはならない。 必要な政策対応に取組み、経済をしっかり立て直す。そして財政健全化に向けて取組む。 政策の長期的方向性や予見可能性を高める様、「単年度主義」の弊害を是正し、国家課題に計画的に取組む。 日本銀行には、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、二㌫の物価安定目標を持続的・安定的に実現する事を期待する



民間議員が訴えた事

 国民を代表して総理へプレゼンする民間議員(十倉雅和・中空麻奈・新浪剛史・柳川範之)は、「中長期の経済財政運営」を提出。年明け以降に有識者も交え、経財会議で「精力的に議論していく必要がある。」と意気込む。 以下が現況のポイント。


  • 世界的なドル高傾向。世界経済は減速を見込む。物価高と不況の同時発生を懸念(⇒世界大戦リスク/第二次「世界恐慌」)

  • 物価上昇=三~四㌫、賃金の伸び(所得)は二㌫弱。需要不足が継続

  • 日本経済の供給サイドを強化していく事が重要





以上より以下を提言した。

  1. マクロ経済運営;物価上昇に負けない持続的な賃金上昇を可能とする環境構築等

  2. 成長と分配の好循環の実現、サプライサイド強化;分厚い中間層の構築為の環境整備等

  3. 目指すべき経済社会構造;国力の縮小傾向・地域経済の衰退を収束・反転させるシナリオ



改革五工程


『新経済・財政再生計画の改革工程表 二〇二二』は以下が対象。


  1. 社会保障

  2. 社会資本整備等

  3. 地方行政財政改革等

  4. 文教・科学技術

  5. 歳出改革等に向けた取り組みの加速・拡大


一の政策目標は以下五点。

  1. 医療・介護分野でのDX推進によるサービスの効率化・質の向上、最適な医療・介護実現の為の基盤整備

  2. 予防・健康づくりの推進や高齢者の就業・社会参加に向けた健康寿命の延伸

  3. 被用者保険の適用拡大等の検討や高齢者の雇用機会の更なる拡大に向けた環境整備

  4. 地域医療構想の推進、テクノロジの徹底活用等によるサービスの生産性・質の向上と一人当たり医療費・介護費の地域差縮減等

  5. 保険給付の効率的な提供や自助、共助、公助の範囲の見直し


二は以下三点。

  1. 公共投資における効率化・重点化と担い手確保、予防保全型への転換等によるインフラ メンテナンスの中長期的なトータルコストの抑制

  2. 民間の資金・ノウハウの最大活用と公的負担の最小化(PPP/PFIの事業規模目標:三十兆円)

  3. デジタルの力を活用した地域づくり(スマートシティ、不動産ID等の総合的な活用等)と持続可 能なまちづくり(コンパクト プラスネットワーク等)を一体的に促進


三は以下二点。

  1. 持続可能な地方行財政基盤を構築する為、将来の人口構造の変化に対応した行財政制度の在り方の検討、地方交付税を始めとした地方の財政に係る制度の改革、見える化(可視化)、先進・優良事例の横展開、公営企業・三セク等の経営抜本改革の推進

  2. D構想の実現に向けた地域毎の自主的・主体的な取組みの促進


四は以下三点。

  1. 教育政策における外部資源の活用、PDCAの徹底、DXの推進等による、学習環境の格差防止、 次代を担う人材育成の為の取組みの質の向上(国際比較による水準の維持・向上等)

  2. 官民を挙げた研究開発の推進、S5やイノベ生態系の構築等による、科学技術立国の実現(国際比較による研究水準の維持・向上、大学の国際競争力の強化等)

  3. スポーツ・文化の価値を将来の投資に活用・好循環させる事による当該分野及び経済社会の発展


五は以下一点。

  1. 先進・優良事例の横展開(業務イノベを含む)

  2. インセンティブ改革(頑張る系等);予防・健康づくりに頑張った者が報われる制度の整備

  3. 見える化(可視化)

  4. 公的サービスの産業化

 

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